「しみ肌」とは、肌の表面にシミや色素沈着が多く見られる肌のことを指します。主な原因は、紫外線や加齢によるメラニン色素の生成過剰、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、睡眠不足などが考えられます。
「しみ肌」を改善するためには、まず紫外線対策が最も重要です。日焼け止めをしっかりと塗り、帽子や日傘などを用い、肌を直接紫外線から守ることがとても大切です。また、美白成分が含まれる化粧品や、ビタミンC誘導体、トラネキサム酸などの有効成分が配合された美容液やクリームなどを使うことで、シミの予防や改善に効果があります。
また、一般的なしみ（老人性色素斑）以外にも紫外線や摩擦などの刺激、ホルモンバランスによって悪化する肝斑やADM（真皮メラノサイトーシス）などのしみも含まれていることがあります。それぞれ経過や治療方法が異なりますので気軽に相談ください。

治療方法

フォトフェイシャル（ステラM22）

フォトフェイシャルはしみ、そばかすの原因であるメラニン色素や、赤ら顔の原因であるヘモグロビンなど、複数の色素に光エネルギーを与え、今まで諦めていた様々な肌トラブルを同時に改善することができます。
ステラM22は2021年に厚生労働省より医療機器として承認を取得した安全なI P L機器です。
単一波長のシミとりレーザーとは異なり、ステラM22は500-1200mmの広い波長幅を持った強い光です。広い波長幅の光を照射することで、しみ、そばかす、くすみ、赤ら顔、小じわ、毛穴の開き、肌のハリ、ニキビなど複合的な効果が期待できます。
ステラM22は、6種類の波長フィルターが搭載され、フィルターによって皮膚内部に届く光の深さが異なります。フィルターを変えることにより、肌のお悩みや肌の状態にあった治療方法を選択することができます。悩みにあったご治療をご提案させていただきます。ご気軽にご相談ください。

QスイッチYAGレーザー（StarWalker）

当院では、世界的に信頼性の高いFOTONA社製の最新型QスイッチYAGレーザー「StarWalker」を導入しています。StarWalkerは532nmと1064nmの二波長を搭載し、表皮から真皮まで幅広い色素性病変に対応できる点が特長です。532nmは表層のシミやそばかすに効果的で、1064nmは真皮深層のADMや太田母斑、肝斑などに適しています。波長を適切に使い分けることで、安全性を保ちながら高い治療効果を得ることが可能です。
主な適応は、加齢や紫外線による老人性色素斑（シミ）、肝斑、ADMなどです。シミ治療では主に532nmを用いてメラニンを選択的に破壊し、1〜2週間でかさぶたが自然に剥がれることで色調が改善していきます。肝斑はまずトラネキサム酸内服や美白外用といったプレトリートメントを行い、必要に応じて1064nmを低出力で照射するレーザートーニングを追加します。ADMは真皮深層の色素が原因であるため、複数回の照射を重ねて改善を目指します。
治療は医師による診察とスキンタイプの評価を経て行われ、照射時間は数分〜15分程度と短時間です。施術後は軟膏塗布や紫外線対策が必要ですが、ダウンタイムが比較的少なく、日常生活に大きな支障をきたしません。シミの種類や部位に応じて個別に最適な照射を行うことで、より自然で健やかな肌を取り戻すことを目指しています。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、細胞の新陳代謝を促進するために、肌に薬品を塗りその力によって古くなった角質をはがしていく方法です。しみの原因であるメラニンの蓄積された表皮にアプローチし、はがしていくという方法をとるのでしみに効果があります。
また、毛穴の汚れや皮脂を落とし、細胞を活性化させているため、ニキビや肌のくすみなど、様々な肌トラブルに効果があります。

エレクトロポレーション（イオン導入）

イオン導入は、微弱な電気の力を利用し、バリアゾーンを抜けて皮膚の深部まで「しみ」、「ニキビ」「肝斑」などの改善に有効な成分を浸透させる治療法です。
しみでお悩みの方にはビタミンC、トラネキサム酸などの成分が有効です。

外用薬

ハイドロキノン

ハイドロキノンは、美白成分として広く使用される化合物です。メラニン色素の生成を抑制することにより、しみや肌の色ムラを軽減する効果が知られています。主にしみやそばかすの改善、肝斑の軽減などに用いられています。

トレチノイン

トレチノインはビタミンAの誘導体で、レチノールの50倍から100倍の活性があります。日本では厚生労働省に認可されておりませんがアメリカのFDAには認可されており、ニキビの治療としてとして使用されております。表皮のターンオーバーの促進により、表皮に存在するシミを外に出すことによりシミが軽減します。また真皮のコラーゲン産生を高めることにより皮膚のはりや小じわも改善します。その他、皮脂の分泌を抑制することからニキビの治療にも適しております。
ただし、ビタミンAの反応により肌が赤くなり、ボロボロと角質がはがれかゆみや痛みを感じることがしばしばあります。
※妊婦・産婦・授乳婦の使用はできません。

内服薬（ケミカルサプリメント）

トランサミン（トラネキサム酸）

メラニン生成抑制作用、抗炎症作用があり、特に肝斑に有効であると多数報告されています。

シナール（ビタミンC、パントテン酸カルシウム）

抗酸化作用、コラーゲン生成促進作用、メラニン生成抑制作用、免疫力アップ、糖や脂質の代謝機能アップなど様々な効果があります

ユベラ（ビタミンE）

血行促進作用、抗酸化作用によりメラニンの排出を促進します。ビタミンCとの相乗効果があり効果的です。

ハイチオール（L―システイン）

メラニンの生成抑制効果、ターンオーバーを促進することでメラニンの排出を促進します。また、皮膚のターンオーバーが正常化することで毛穴の詰まりを減らします。

「くすみ肌」とは、肌全体のトーンが暗く、透明感や輝きが失われ、くすんだ印象を与える状態のことです。放置しておくと悪くなる一方なので、原因を理解したうえできちんとケアをする必要があります。
くすみの原因はさまざまですが、主な原因は、酸化ストレス、メラニン沈着、紫外線、老化、睡眠不足・ストレス、喫煙、栄養不良などが考えられます。「くすみ肌」を改善するために、まずは適切なスキンケアが必要です。その他、紫外線対策やバランスの取れた食事、睡眠とストレス管理を行ってください。適切なケアや治療法についてお気軽にご相談ください。

治療方法

• サリチル酸マクロゴールピーリング
• ハイドラシャワー（アクアピールテラ）
• エレクトロポレーション（イオン導入）
• 内服薬（ケミカルサプリメント）
• フォトフェイシャル（ステラM22）